現在および将来における要求の厳しい樹脂アプリケーション用に設計。

REMFORM® II™ ファスナーは真円形状の軸断面と独特なねじ山形状を持つスレッドフォーミングファスナーで、現代の様々な種類の樹脂で卓越した性能を発揮します。 左右非対称のねじ山が半径方向応力を最小限に抑えボス破壊リスクを低減します。 また、小さなねじ山角が樹脂製相手材の応力を低減します。

ユニークな Radius Flank™ 形状のねじ山

REMFORM II のねじ山

REMFORM® II™ スレッドフォーミングファスナーは、上図のように左右非対称の ユニークな Radius Flank™ 形状のねじ山を採用しています。 右の遊び側フランクは、相手材にめねじを成形する上でもっとも大きい影響を与えます。 遊び側フランクの放射形状が、効率的な材料の体積移動と流れを促します。 左の圧力側フランクは、引張荷重の負荷あるいはトルクに誘発された引き抜き力に耐えるように設計されています。挟角の圧力側フランクには小半径の丸みが付けられ、引き抜きへの抵抗が増大し、効率的に軸力が発生します。 また、このフランクは相手材との接触に優れ、高い耐めねじせん断性能を発揮します。破壊モードがおねじ破断が望ましいアプリケーションでは、REMFORM® II™ ファスナーのねじり強さが大きいため、破壊トルクが確実に高くなります。 このユニークなねじ山形状と狭いねじ山角度により樹脂材料が効率的に体積移動するため、めねじ成形に必要なエネルギーが最小限ですみます。 また、樹脂内の半径方向応力を増加させずにめねじを成形するように、ねじ先にも丸みが付けられています。

REMFORM® II™ スレッドフォーミングファスナーのユニークなねじ山形状

REMFORM® II™ ファスナーのユニークな左右非対称のねじ山形状を構成する挟角の圧力側フランクは、引張荷重の負荷あるいはトルクに誘発された引き抜き力に耐えるように設計されています。 ファスナーが締め付けられる時、圧力側フランクは座面方向への引っ張りに耐えなければなりません。ほぼすべての負荷は、おねじの圧力側フランクとそれに接するめねじのフランクとの間にかかります。 通常おねじの遊び側フランクは、相手材にめねじを成形する上でもっとも大きい影響を与えます。REMFORM® II™ ファスナーの遊び側フランクの放射形状が、効率的な材料の体積移動と流れを促します。

REMFORM® II™ スレッドフォーミングファスナーの強度

REMFORM® II™ ファスナーは強度の高いファスナーです。ねじ山ピッチが広い他の多くのスレッドフォーミングファスナーよりもねじり強度が大きい REMFORM® II™ は、この強度と優れためねじ成形機能を活用して、ねじ山のひっかかりの高さを高くすることができます。 一般的に保持力は、ねじの直径を大きくすることではなく、ねじ山のひっかかりの高さを高くすることで得られます。直径を大きくすると製造コストが大きくなるのに対して、性能面での向上は比較的小さなものになります。REMFORM® II™ はねじ山のひっかかりの高さが高いことにより、ねじ山の間隔が広い他のねじよりも優れた性能を発揮します。

スレッドフォーミングファスナーをねじ込むことができるねじ山のひっかかりの高さの最大値は一般的に、めねじせん断ではなく、おねじ破壊の強度レベルまでめねじが成形される位置までの高さです。 強度の低いねじの場合、このようなねじ山のひっかかりの高さは不可能です。理由はその高さを得るためにねじ込みトルクが高くなり、結果として破壊トルクに近づくためです。 ねじ山のひっかかりの高さがおねじ破断に至らない場合でも、REMFORM® II™ ファスナーは破壊トルクが高くねじ込みトルクが低いため、より広い範囲から使いやすい締め付けトルクを選択できます。

ねじ込みトルク

ユニークな形状と鋭い頂を持つねじ山により、相手材を効率的に移動でき、低いねじ込みトルクを実現しています。

高い破壊トルク

非常に高いトルク負荷を受けたときにねじがねじり破壊しやすいアプリケーションでは、REMFORM® II™ ファスナーの高いねじり強度が破壊トルクを確実に増大させます。破壊モードがめねじせん断優先のアプリケーションでは、挟角の圧力側フランクによって抵抗力のほとんどが半径方向ではなく軸方向に発生し、せん断を起こしにくくなっています。

組み立てが容易

ねじ込みトルクと破壊トルクの差が大きいため、破壊トルクから十分な余裕をもった締め付けトルクで組み立てを行うことができます。 この大きなトルク差は、めねじせん断による相手材の損傷リスクを下げ、すべてのファスナーを完全に締結することを確実にします。

半径方向応力の低減

REMFORM® II™スレッドフォーミングファスナーの遊び側フランクの放射形状は、ねじ込み時と締め付け時の半径方向応力を低減させます。挟角の圧力側フランクは、ファスナーの引っ張りによって発生した力のほとんどを軸方向に伝達し、ボスを破壊する半径方向の力を最小に抑えます。

高い締結品質

REMFORM® II™ スレッドフォーミングファスナーは、包括的な高品質設計を念頭において開発されました。多くのファスナーはその製造工程をほとんど考慮せずに開発され、その製造工程における制約が結果的にファスナーの設計にも影響を与えます。この結果、効率的に製造できない設計が生まれます。さらに、軸部全体にわたって意図した形状を維持できないファスナーになり、ねじ山形状が正しく製造されないか、意図した設計仕様からかけ離れてしまいます。通常これらの欠陥によって、仕様の所期性能が得られなかったり、高品質の締結ができなくなったりします。

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